2位 エディ・ディアス となりの三浪生的社長


達川のもとでの2年間。
ねじきれんばかりのフルスイングで打った本塁打は、しかし15本にも満たない。
戦力として期待された守備はあまりにもうさん臭く、真似た東出はエラー地獄に。

だが、頑丈さだけは看板にいつわりなしだった。
いかなる内野守備もなげやりに、いやそれなりにこなしてきたエディ。

いつのまにか我々には、
勤勉メガネをトレードマークとする彼の姿が、
あたかも日本への帰化を目指しているかに見えていたのだ。

那覇高校に隠し子をこしらえていたという怪情報も飛んだ。

エディは牧場王。彼の牛肉ビジネス日本進出のための、
カープは足掛かりでしかなかったのか?

否。ディアスが日本に来たのは、
衣笠祥雄の系譜を継ぐため、だったのだ。

やっとバットに当たるようになった3年目。
その途端にこの飛距離である。
五月、七月、九月と3度の大爆発でなんと30本塁打に到達した。
開いた口がふさがらない。
フルスイング恐るべし。

くしくも、相方のロペス爺さんは、
コージの現役時代をほうふつとさせる帳尻合わせ術をいかんなく発揮中である。

今日の開幕戦、終盤において威力を発揮したのは
6番ロペス・7番ディアスの新オーダーである。
まさに彼らこそは、
21世紀に蘇った
ネオYK砲なのだ。