3位 黒田 8月に勝った!


ここ数年は、シーズン終盤の息切れが風物詩となっていたカープ
それが、最下位からのよもやの快進撃。
8/22〜9/11の15試合を13勝1敗1分け。

船長の脳裏には、7年前の同時期、10連勝で一気に最下位から首位に肉薄した
そのときの高揚感がよみがえっていた。

1994年と昨年。
両方の連勝に貢献したといえるのは、金本のみではあるまいか。

すでに第一次ビッグレッドマシンの時代は去り、
新しい力が掴んだ連勝であることを示している。
このことがもつ意義は大きい。

この大型連勝を呼んだのは、投げれば必ず勝つ投手の存在だった。
中心にいたのが、まいど8月にフル回転の玉木、
そして黒田だった。

8/22 5−0中 ○ 黒田
8/23 4−3中 ○ 高橋
8/24 11−1神 ○ 長谷川
8/25 3−2神 ○ 鶴田(玉木)
8/26 4−4神 △ ラドウィック
8/28 2−1横 ○ 黒田
8/29 2−4横 × 高橋
8/31 5−2巨 ○ 長谷川
9/ 1 14−5巨 ○ 河内
9/ 2 10−4巨 ○ ラドウィック(玉木)
9/ 5 2−1ヤ ○ 黒田
9/ 6 7−4ヤ ○ 高橋
9/ 8 4−3神 ○ 長谷川(玉木)
9/ 9 7−2神 ○ 河内
9/11 1−0中 ○ 黒田
9/12 5−8中 × 高橋

この間、すべて完投でなんと4勝。とにかく負けない。

思えば97年のデビューからいきなり連続完投する
馬車馬のような、そして僅差でも勝てる度胸をもつ男であった。

10勝を挙げ、エースたりえるために、
どうしても黒田に足りなかったのが
「だましだましかわしかわし」の心だったのだ。
体力が続かなくなったとき、それを悟られることなく
打者の打ち気を利用して討ち取る。
アメリカの誰かさんも言っていたが
ピッチングは、打者のタイミングをはずせば勝ちなのである。

黒田は、後半戦の苦しいときにも打者をかわすピッチングを手に入れた。

あとは、ペナントを争う上でもっとも重要な、7月に勝てる男になってくれ。
黒田に求めるものは、それだけだ。