八ヶ岳南麓湧き水ツアー

今年の夏はほとんど論文書きに費やしていたので、大風水師とともに週末は息抜きにいってきました。

古い成層火山(まあ富士山の老朽化したものと考えてください)である八ヶ岳の周辺には、溶岩流・泥流堆積物の末端などに多数の湧き水が存在してます。

今回は1泊2日の予定で、名水百選に認定されている三分一(さんぶいち)湧水などを中心に回ってきました。

レンタカー(ヴィッツ)を借りて、中央高速にて山梨県の長坂インターまで直行(3600+首都高700円)。2時に東京を出発、談合坂で休憩し、長坂インター(標高は約800m)に着いたのは4時半過ぎ。カーナビに従い、県道を甲斐小泉駅方面へ登っていきます。

暗くなる前に湧水を2カ所は回ろうと意気込み、
まず、女取(めとり)湧水を上流側から目指しましたが、藪で断念。

  無理して鳩川湧水へ。ここはガイドの地図には載っていますが名水百選指定は外れています。関係者以外は立ち入り禁止の別荘地内へ平然と侵入し、車を止めた場所から、整備された林を5分程度歩くと水源です。
水源地は柵で囲われ、鳥居もあります。火山性湧水らしく、周辺の地形は窪地のようになっていました。
温度は8度程度。EC=50μS/cm弱。

次に、三分一湧水へ。こちらは県道のすぐそばにあり、駐車場もあります。だらだらと続く斜面に、突如として1秒間100Lもの水が湧き出ているという風景は実に奇妙なものがあります。
温度は10度程度。EC=70μS/cm弱。

  周辺は公園として整備されていますが、実際のところは私有地なのだそうです。水田用水として今も現役であり、水利権にかかわるからでしょうね。
「三分一」の由来となった水量三分割システムを眺めつつ、水はけの良すぎる「不毛の地」である八ヶ岳山麓、そこにおける3つの集落の我田引水をめぐる血みどろの争いを思い浮かべつつ本日の湧き水紀行は終了するのでありました。