船長は経済学無知

ろぺすの拳、そこに見たのは「個人事業主」の叫びか

あまりに突然かつご無体な前田への凶行劇。
ロペスは年甲斐もなく前田に八つ当たりをした。その事実を覆すことはできない。
それを承知のうえで、ロペスが戻ってこれる場所はあるのか、
さらに闘う組織の理想とは何かについて考えてみたい。人間万事塞翁が馬である。

広島はここ数年来、FA大型トレードがない。
かつては血の入れ替えを積極的に行い、戦う集団たる為の刺激を施していた。
FAの影響もあるが、いまやリスクを恐れた仲良し軍団と化した。
そこにおいて発生する毒ガス、それは妥協と責任転嫁である。
あのうんこ江藤がのこした捨て台詞「ぬるま湯」。それがもつ意味を考えてみよう。

ロペスが固執した個人記録。それは多球団を渡り歩いた彼のよりどころであろう。
ロペスは98年の天才前田ぶりを知らない。
データ解析王として、自らの成果への帳尻呼ばわり、
かたやここ数年における前田の費用対効果のやんごとなき低さに、つのる不満があったのか。

前田の境遇を皆が深く知り過ぎたがために、誰も突っ込めなかった現状。
ロペスご乱心は純血主義ゆえに硬直した組織に変革をもとめる叫びともとれる。

思えばロペスほど優良な守銭奴がいたろうか。
データ分析の鬼。中軸の器ではないが下位のクリーンナップとして右に出る者のない男。
ロペスにとってのカープカープにとってのロペス。ともに利用価値のある存在であってほしい。

査定法や打順の変更、
それはロペスへの懐柔でしかなく、新たな溝を生むだろう。
方針に背いたからトレード、など愚中の愚である。
できることはひとつ。
今回のことで全国に定着したイメージ、守銭奴ロペスとしてのキャラクターを利用するのだ。

ロペス年俸を1週間ごとの変動相場制に移行。
評価は球場に来た熱心なファンによってなされ、
ペナントレース上での重要な場面での活躍度は大きく反映される。
帳尻なき活躍も期待できるというものだ。
さらにはロペスの役割も「球団と契約した個人事業主」色がより鮮明となり、意義のあるものとなる。

なんつってみたりして。
さまざまなキャラクターを包容する、刺激のあるチームであってほしい。
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黒田株が98年以来の最安値を更新。ふくぶくち株はそろそろ二部上場とか。