ドーマンさんの優しさはプロ野球界の新たな地平を切り開いたで

スコアボードに刻まれたのは前人未到、「15」の金字塔であった。
5月の月間MVPから一転、またしても背信のKO劇に沈んだ先発大竹。そのショックたるや、察するに余りあるだろう。
3番手ドーマンは危惧した。このままでは若き馬車馬は積み上げた自信をすべて失ってしまう。そして、5点差を跳ね返す力は、今の打線には無い。
ならば、もう解雇が決定している自分がチームにできることはただ一つ。
この試合をグダグダに。
そして大竹の傷心を補って余りある炎上を。
すべての批判と怒号はこの私が引き受けよう。だから大竹よ、立ち直ってくれ。
 
涙なしには語れない、ドーマン最後の心意気。
一死満塁からの6打者への4安打2四死球に、刮目せよ。そして、さらばドーマン。さらばいばい。