東出、4年4億円で非宣言残留

ありがとう。ありがとう東出。
この1ヶ月、東出は常に「向上」を口にしていた。
華やかなデビューに将来を嘱望されながら、辛酸をなめ続けた10年の日々を糧に、掴んだ定位置。さらに今季は打でも「一流」に肩を並べた。確約された中心選手としての座。そこからの目指す上とは?
東出の出した答えは、チームの中心として優勝を争う軍団を築くことだった。

ある者は牽引することを放棄し、日の当たる場所を求めた。
ある者は、己と己が所属したチームの力を証明するため、海を渡った。
東出に、再びカープを選んでもらえた喜びがある。
少なくとも来季、カープに守備面での心配はないだろう。再来年は分からないが。
五輪景気にもかかわらず3位すら獲得できなかったカープ。確かな編成、組織の健全性。意識の統一、体力の持続。ここ一番での精神的な強さ。いまだ理想への道遠し、である。
出来高契約の項目に東出が加えたのは、そんな「チームとしての向上」を示す指標のひとつなのだろう。
年俸4年4億円はリーダー費込みである。